いつもOsaka Metroをご利用いただきまして、ありがとうございます。
今回は、地下鉄の車輪の転削作業についてご紹介します。
車輪の転削とは、ズバリ、地下鉄の鉄の車輪を削ることです。
地下鉄は毎日、鉄のレールの上を走っているわけですから、レールに直接接している車輪は少しずつ摩耗していきます。
また、場合によっては小さな傷や平たい部分(フラット)できることもあります。
車輪が摩耗していくと、少しずつ車輪の形状が変わって、レールの上を滑らかに走行できなくなり、電車の揺れも大きくなって乗り心地が悪くなっていきます。
というわけで、地下鉄の車輪は概ね2年に1回、レールの上をスムーズに走行できるようにするため、専用の機械で削ることになっています。
今回紹介するのは、中央線と千日前線の車庫、森之宮検車場での転削作業です。
森之宮検車場では、大型の旋盤方式の機械で車輪の転削を行っています。
まず、転削する機械の上まで電車を移動させます。
その後、削られる車輪が乗っかっている部分のレールが下がり、左右の削られる車輪2つが機械に固定されます。
これで、セッティング完了です。
実際の転削作業に入る前に、センサーで車輪の摩耗度合い、傷の有無などをチェックします。センサーでの計測結果に基づき、削る量を機械に設定して、左右の2つの車輪の転削のスタートです。前後左右それぞれの車輪で摩耗度合いが異なりますので、削る量については、車輪ごとに細かく設定していきます。
車輪を削るバイトはタングステンという金属でできています。タングステンは非常に硬く、摩擦熱にも強いことから、切削用工具などに使われている金属だそうです。
転削が進むにつれ、りんごの皮のように削りカスがどんどん出てきます。
20分~30分で左右2つの車輪の転削が完了。車輪を確認し、平たい部分や傷が残っている場合は、再度転削を行います。
森之宮検車場では、だいたい1日で1車両分の車輪8つの転削を行っています。
このようにOsaka Metroの各車庫での車輪の転削作業など毎日のメンテナンスが、いつも安全で快適な地下鉄を支えているのです。
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