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11月2日、ニュートラムの車庫、南港検車場では、ニュートラムの車輪が何らかの原因で正常に動かなくなった時でも、車両を安全に移動できる状態に復旧するための訓練が行われました。
ニュートラムの車輪はゴムタイヤで、車軸から車輪へ動力を伝えることで、車輪が回ることにより動いています。万が一左右どちらかの車輪が正常に動かなくなってしまうと、当然ながら安全な状態で電車を走行させることはできません。
今回の復旧訓練では、そのように一部の車輪が動かなくなってしまったことを想定して、
車軸から動力を受ける部分である「ドライブフランジ」(車輪に装着されています)を取り外すという方法で行いました。
この方法は、南港検車場では今回初めて試みる手法です。
「ドライブフランジ」を取り外すことにより、動力を伝える機構から車輪を切り離されますので、引っ張ったり押したりすれば、車輪自体は単独で回転して動きます。あとは、正常に動いている車輪のある車両がレッカーのように引っ張る形で、電車全体が安全に動かせるようになります。
実際の訓練では車両1両につき2箇所ある「ドライブフランジ」を取り外して、実に手際よく15分ほどで復旧作業を完了しました。
その後、実際に電車を低速走行させることにより、電車全体を安全に動かせるところまで入念に確認をしていました。
南港検車場では、一部の車輪が動かなくなった場合に備えて、ほかのOsaka Metroの地下鉄車両と同じように、正常に動かなくなった車輪の部分に小さな車輪のついた「搬送台車」を装着するという訓練も実施しています。
しかしながら、「搬送台車」の装着には多数の人員や広いスペースを必要とすることから、きわめて狭いスペースであるニュートラムの走行路では、やや現実的ではない面もありました。
そこで、より短時間での復旧が可能で、省スペースで少人数での対応が可能である「ドライブフランジ」取り外し手法について、今回、訓練メニューに初めて採用したとのことです。
このように、Osaka Metroでは万が一ニュートラムで車輪が動かなくなってしまった場合でも、すばやく復旧ができるように、毎年訓練を実施しています。
またその訓練手法についても、より実戦的な内容となるように継続的に改善をしているのです。
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