いつもOsaka Metroをご利用いただきまして、ありがとうございます。
今回は、地下鉄車両の全般検査についてご紹介します。
Osaka Metroでは、地下鉄車両は日々の定期点検以外に、8年以内毎に電車の主要部分を完全に取り外して、それぞれの部品の点検、整備を行っています。
全般検査は、法令で定められている自動車の車検に相当する検査です。
全般検査以外にも4年以内毎に電車の重要部分(台車やモータ・ブレーキ、制御装置等)を取り外して点検・整備する重要部検査と呼んでいる検査もあります。この検査も法令で定められています。
これらの全般検査、重要部検査をOsaka Metroでは、四つ橋線北加賀屋駅近くにある緑木車両工場で行っています。
緑木車両工場では、第三軌条方式の御堂筋線、谷町線、四つ橋線、中央線、千日前線の全車両の全般検査・重要部検査を行うとともに、この工場に直接入ってこれない堺筋線、長堀鶴見緑地線、今里筋線、ニュートラムの車両については、一部の主要な部品についての検査も行っています。
写真は、先日、9月6日に行われた10両編成の御堂筋線車両の全般検査初日のシーンです。
この日は、電車の車体と台車を分離する作業からスタートします。
まずは車体と台車を分離する前に、車体床下のちり、ほこりを圧縮空気で吹き飛ばす作業を行います。地下鉄が普段走行する地下は地上に比べてほこりやちりが付着しやすいため、それを吹き飛ばす作業を行うとほこりやちりで、前が見えなくなるくらいになってしまいます。ということで、ほこりなどが拡散しないような設備のある専用スペースでほこり、ちりの清掃を行っています。
その後、車体と台車を繋いでいる部分を外し、いよいよ車体と台車の分離作業の始まりです。
天井を動く巨大なクレーンで車体を持ち上げ、吊り上げたまま平行移動して所定の作業スペースまで移動します。
残った台車もクレーンで吊り上げ、分解レーンに移してから作業スペースまで人力で台車を動かしていきます。
そして、分離された車体、台車から取り外された部品を点検、検査していくのです。
それぞれの部品の点検、検査を終えると再度組み立て、機器が正常に作動するかの最終チェックを行っていきます。
1車両の全般検査は8日間で終わりますが、御堂筋線の場合1編成10両もありますので、すべての検査が完了するのに約18日間かかります。
緑木車両工場では、全般検査では5路線のすべての車両のものすごい数の部品の点検、検査をしているだけでなく、運び込まれた4路線の主要部品の点検・検査も実施しており、大変な作業です。
これらの、車両の点検、整備が安全・安心な地下鉄を支えているのです。
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